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手漉き和紙産業循環型(サスティナブル化)を目指す事業



SDGs  持続可能な開発目標


PIARASは、文化、人、歴史、風土と共に育まれ、手漉き和紙の営みがそれぞれの土地でいきいきと次世代まで残り続ける社会を目指しています。

紙漉きの行程の中でも多くの時間と労作を必要とするのが、原料栽培・処理作業です。PIARASは、多くの方に興味を持って頂き作業行程に価値をつけることを目指すため、2013年より【楮栽培支援活動】を行ってきました。

和紙には、楮の表皮の内側にある白皮が使われますが、残った楮の軸部分は廃材となります。
主に、この楮の軸そのものを造形素材として使用する提案を続けてきましたが、今後は、より多くの軸が消費出来る産業化を進める方法を検討してまいります。

和紙の製造工程で捨てるものを減らし、副産物を再利用できる仕組みを整え、新しい価値を生み出すこと。

今後もPIARASの活動への応援をお願いいたします。

木南有美子
特定非営利活動法人PIARASー手漉き和紙を普及する会ー


■手漉き和紙の原料”楮(こうぞ)”のお話――国産楮で作られた手漉き和紙を応援したい
Hand made Washi paper A story of mulberry pulp “Kozo”
We would like to support the hand made Washi paper made of domestic mulberry.


奈良県吉野郡の楮畑
奈良県吉野郡の楮畑

日本列島には手漉き和紙を作っているところがたくさんあります。2014年にユネスコ無形文化遺産登録された手漉き和紙は、和紙だけではなく、和紙の原料処理の行程も含め昔ながらの製法で作られていることを評価されました。

There are a lot of places that are producing hand made Washi papers in Japanese archipelago. Hand made Washi paper(which is a UNESCO Intangible Cultural Herritage in 2014)was not only Washi paper itself but it’s traditional production process were evaluated.


国産楮で作った和紙が見直されています
Washi produced with domestic mulberry pulp is being recognized once again.


楮の皮

このように化学的なものをほぼ含んでいない手漉き和紙は、文化財や美術品の修復などに使う材料として、海外で高い評価を得ています。貴重な文化財の修復に使う和紙には、先祖代々の技術を守り続けている職人さんのものが選ばれているようです。原料がどのように処理されたか分からないものは使えません。そこをきちんと説明できるからこそ胸を張って国内・海外の宝物を修復できるのです。

This pure “Tesuki Washi” is used for the repair of historical cultural assets of works of art and enjoys a high reputation overseas.
The Washi used for repair of precious historical assets is normally purchased from traditional supplies who have passed down the manufacturing techniques from one generation to another. These artisans are careful to choose raw materials of known origin.
As the origin of the raw materials is strictly controlled the producers have great confidence in the use of the resulting Washi for the repair of rare and valuable artifacts.


楮が社会の役に立つように―ー、楮栽培支援金の仕組み作り
Kozo support the community-make a support fund system for mulberry cultivation


楮の軸

このようにして処理された楮は、ジンピ繊維をはぎ取った後に残った軸もツルツルして綺麗な卵色です。こんな美しい楮の軸ですが、地元では火の焚き付け等にするなど以外に使い道がないと聞きました。そこで、和紙の原料となる以外に、この楮が広く社会に役立つ場がないか、また楮を利用してくれる場を作りたいとPIARASは考えました。使い道を提案し、使う人を見つけ、楮に対価をつけてお渡しする楮栽培支援活動≠フ仕組みを、2014年、奈良県吉野の和紙職人福西正行さんにご協力頂いてスタートさせました。

Although the treated mulberry pulp is smooth and beautiful yellowish color, the local people have been using this only for making fire. PIARAS thought if there is some other useful way of using Kozo or if there is someone who reuses Kozo. 
We proposed how to reuse Kozo, found the people who reuse it and make support fund system for mulberry cultivation for the artisans. We started this system in cooperation with Washi artisan Mr.Masayuki Fukunishi in Yoshino,Nara prefecture in 2014.


まとめ:

国産楮を増やしたい
We would like to increase the domestic mulberry pulp

■楮の原料処理から手作業で作られている手漉き和紙の価値を多くの方に知ってもらうこと
和紙の原料以外の価値を楮に作り出すこと

■To be known the mulberry pulp that made by hand the raw material processing to produce the value other than the raw materials of Washi paper to the mulberry pulp